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検索対象: 星空ぷらねっと
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1. 星空ぷらねっと

「驚いたあ : ・ : だって、気持ちいいんだもん」 そんなものなのか ″初めて〃の僕には、見当がっかない 「ユも一つ : 「だから : : : そのね : : : 」 思わず、ギクリとした表情を浮かべる僕。緊張と興奮が、僕の身体の中で渦巻いている。 「 : : : じゃあ、いくけど : : : 本当にいいんだね ? 」 ・・うん」 瞳に覆い被さると、僕は自分の興奮したモノをあてがい、ゆっくり腰を進めた。 きつい人口に侵人すると、瞳は苦痛の表情を浮かべる 「痛っ 1 「 : ・・ : 無理そう ? やめておこうか ? ッ 「今、やめられちゃう方が痛いかな : : 心が」 そ 1 いう風に一一口われると、妙に照れるな。 章「だって、まーくんと結ばれる最初の時なんだもん。変なふうに終わりにしたくない」 797

2. 星空ぷらねっと

その光景が、僕につらい現実を突きつけた。 ここにはもう、何もないのだーーー夢も、希望も : カ 「つわものどもが夢のあと : もつ、引き返そ一つ。ここには残骸しかない 「あれ ? 」 僕は、見覚えのある車のシルエットを見つけた。 近寄って、確かめる ドイツ車の軽ー、 - ー年式の、フォルクス・ワーゲンー 1 ビンテージモデル。 この車に乗っている人物に心当たりは、たった一人 追 僕は、走る 章すぐ近くにいるんだろうか ? だとしたら、どうして今になって ? どのくらい、走っただろう 第 る。 廃墟のようになった建物の壁面には、所々にツタがまとわりついていた 一部の建物は、半分ほどが崩れ落ちてしまっている。自然になったものじゃない そして、何か途方もない、爆発みたいなものでえぐり取られた痕が、そのまま残ってい そう思った、その時。

3. 星空ぷらねっと

「君はまだまだ若い。夢と希望に満ちあふれるべき年頃だ」 「僕に夢がないことは、とっくに知ってるはずじゃないですか ? 「やれやれ : ・ 教授は、少し大げさにため息をついた。 「去年ここを訪れた時、少しは夢を取り戻したのかと思っていたのだが」 「別こ : : : そんなつもりで天文部に入ったわけじゃ : 「まだ夏樹のことを引きずっているのかね ? 」 夏樹ーー・今村夏樹 僕の母親だった人。 今はもうこの世にいない、思い出の中の人 「あれだけ宇宙飛行士を夢見ていた少年が、今や無気力の人かね ? 」と、教授。 夜 「それで夏樹が満足するとでも ? の 宿「死んだ人間は不平不満を言いませんよ」 夏「しかし、生きている人間なら言うだろう ? 。ね』 第『いっか、あの星まで行けたらい、 7 幻

4. 星空ぷらねっと

ずいぶん走って廃墟の角を曲がった時、少し離れた所に一人の男の人が立っていた。 管理されなくなり、少し古びた建物を見ているーー・金髪の異国人。 . ) ノョノ ? ・ 呼びかけると、鮮やかな碧眼がこちらを振り向いた。 「 : : : 君は : : : マサキ : : : か ? 」 「ジョンだ、やつばり ! 」 「マサキじゃないかー 金髪の異国人ーージョンは、 いきなり僕を抱きしめてくる。 「うわっー 久しぶりのアメリカン・スキンシップであった。 「大きくなったな、マサキ。さあ、よく顔を見せてくれ ! 」 ・ : 変わってないね : : : ジョンは」 「いやいや、私ももう、代手前のオジサンだよ」 言いながら、豪快に笑う。本当に、昔と変わらないビッグ・スマイルだ。 「ところで、今は何してるの ? 」 とりあえず、一番知りたいことを尋ねると ジョンの答えは、僕にとってかなり意外 なものだった。 へきがん

5. 星空ぷらねっと

お 『学年百番以内に入るを得ぬ者、夏合宿に於いて特別めにゆーを課せられるもの也』 天子部長の直筆 ( 仰々しく毛筆である ) の通達が、部室の壁にデカデカと張り出されて 「星よ、望遠鏡よ : : : どーしてオマエらは、なーにも教えてくれへんねん : 慎太郎が部室の片隅で、無茶なことを言いながらたそがれている 全ては、学生最大の天敵のひとっーー期末テストが、いよいよ明日から始まるからであ った。 「ねえ、瞳はどのくらい準備した ? 僕が何気なく尋ねながら、瞳の肩に触れた途端。 「だめ、揺らさないでつ ! 」 と、ものすごい拒絶反応が返ってきた。 「ど、どーしたんだよ、一体 ? 」 「今グラグラしたら : : : せつかく暗記したのが全部落ちちゃうー」 水位ギリギリまで詰めてるらしい えているのだ なり

6. 星空ぷらねっと

「どーしたのー ? 」 「 : : : まーくん : : : 苦し : : : 胸が : : : 」 「ははあ、れたフリをして、僕を驚かそう「てハラか」 そう推測して、僕は一瞬だけ苦笑を浮かべた。 「ちっちっち、そんなべタな演技じゃ僕は : : : 」 「ちが : : : たすけ : : : 」 演技にしては、真に迫ってる。 あれってーー・もしかして、本当に ? 「どしたんですか、先輩 ? 」 「瞳が溺れてる ! 浜辺に戻って、慎太郎か天子部長かライフガードの人を呼んできて ! 」 ゆかりちゃんに言い捨てて、僕は全力で泳ぎ始めた。 がんば 「瞳、頑張れ ! 今、そっちに行く ! 」 」ばこばこばこば」 「わー、沈んじやダメだってー 僕が見ている前で、瞳はゆっくり水中に消えていった。 当然、僕も水中に潜った。それから川秒ほどで、どうにか瞳の身体を脇に抱えることに 成功する。 わき 702

7. 星空ぷらねっと

第 9 章 The Day 電話が切れた。 だけど、僕はすぐに、受話器を置こうとしなかった。 ″おんなおとこ〃 数年ぶりに耳にする単語に、僕の記憶中枢が強く刺激されたのだ 僕がまだ夢を持っていた頃。 僕は慎太郎にいじめられていたことがあった。 『今村 : : オマエ、女子になれや ? その方が似合うとるわ』 『ナョナョよしくさりおってからに。うっとおしいんじゃ、この " オンナオトコ〃がっ ! 』 あの頃の僕は、ガキ大将肌だった慎太郎にひどく嫌われていて。 自分ではナョナョしていたつもりはなかったけど、当時は女の子の友達の方が多かった から、そう呼ばれても仕方ない雰囲気ではあった。 でも、その頃から僕は夢を持っていた。 本気で宇宙飛行士になれると信じていた。 そのための努力もしたし、夢を共有し合える人もいた。 それに比べて今の僕はーーーホントに " 女男…なのかもしれない 763

8. 星空ぷらねっと

舌を使う。ねぶ「ているのはこちらなのに、逆にねぶり返されるような感覚があ「た。 じんわりとにじむ液を吸い取ろうとしてみたけど、唾液と愛液の混じったものはどんどん あふれ、際限なくこばれ落ちた。 : なくなっちゃう : : : 」 「ああん、飲まないでえ : 「平気だよ、きっと : ・ : ・これだけ吸っても、まだあふれてくるんだもん」 「はあう 5 」 しゅうち 羞恥に顔を覆う瞳が初々しい せつふん 僕は、せきたてられるように接吻を再開する。 : く・ : ううん : : : ふ ! 」 「きゃ一つ : 鼻にかかったような声。 こちらが愛撫するごとに、下肢は敏感に反応して波打つ。 不意に、今までとは異なる種類の痙攣が走った。 数度、身体がビクンと揺れると、瞳の呼吸が少し荒くなっていた。 そして、妙に可笑しそうに告げる : イっちゃった : : : みたいー 「あはは : 「え、あれだけで ? 」 四 6

9. 星空ぷらねっと

『滑走路が広くて、街に行くのが大変だからみんな表に出たがらなくてねー』 『それ、おかーさんもでしょ ? 』 ーのよ、ジョンは体力有り余ってるんだから』 『おほほほ。 ジョン・ウィリアムズーー世界的な作曲家と同名の、アメリカから来た友人。 母の仕事を手伝っていたようだけど、詳しいことは今も知らない ころ いつも暇を持て余していて、子供の頃の僕とよく遊んでくれた 追憶の中でも僕は、ジョンと遊ぶために学校から自宅ではなく、ここへやってきていた。 : ジョンってどんな仕事してんだろ ? 』 いろいろね』 『んー 『何でもできるってこと ? 』 『雑用ならなんでもね。彼、器用貧乏なのよ」 『ふーん』 『よっ、来たな少年』 そこへ、ジョンが戻ってきた。山のような荷物を、太い両腕で楽々と抱えている。 追『街中を回って、安い所を探しまくったよ』 章『お金なかったの ? 』 第『いんにや、単なる趣味さ』

10. 星空ぷらねっと

第 3 章追憶 「今はアイン教授のところに世話になっているよ」 「 : : : 天美電波観測所で ? 」 「ああ。いろいろと雑用をしているよ」 天美電波観測所ーー・宇宙から地球に届いた電波などを観測する施設。ロケット関係の研 究実験を行っていた三陸技研とは勤務内容が異なるけど、ジョンが宇宙関係の仕事を続け ていることに変わりはなさそうだ。 とい一つことは ジョンは、まだ夢を捨ててないんだろうか ? でも、それは訊けない 訊きた 訊けるワケがない ジョンは間違いなく、夢に向けて数年間は遠回りを強いられている。 それはもしかしたらーー僕のせいかもしれないんだ。 ジョン・ウィリアムス いつも陽気で冷静な、僕の古い友人。 しっせき 彼に叱責されたのは、 " あの日〃のただ一度だけ その後、僕とジョンは一緒にタ食のひとときを過ごした。