持っ - みる会図書館


検索対象: 星空ぷらねっと
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1. 星空ぷらねっと

その時ーーー暗い工場内が、一瞬乳白色に染まった。 せんこう 壁で減光させられて、なお室内を照らすほどの猛烈な閃光。 そして大きくエ場が揺れた。 ごうおん 手で障子戸を突き破る音を、何百倍にも増幅したような轟音。無数の破裂音がして、ガ ラスが全て同時に吹き飛ばされた。鼓膜が無事だったのは奇跡に等しい 更に激しくエ場が揺れる 日光が差した。 あせん 上を見て唖然としたーーー天井がなかった。 爆風に、持っていかれたのだ。 そしてーーーー隣接していた壁が吹き飛んだ。 僕の身体は、木の葉のように宙を舞った。 なぜ 舞いながら、いろいろ考える。何故だか知らないけど余裕がある。 ああ、そうか こ、れは。 夢なんだ 前の日に、母さんは言った。 『この 7 度目の実機試験が成功すると、【はばたき】もついに宇宙に飛ぶことになるわね』 740

2. 星空ぷらねっと

舌を使う。ねぶ「ているのはこちらなのに、逆にねぶり返されるような感覚があ「た。 じんわりとにじむ液を吸い取ろうとしてみたけど、唾液と愛液の混じったものはどんどん あふれ、際限なくこばれ落ちた。 : なくなっちゃう : : : 」 「ああん、飲まないでえ : 「平気だよ、きっと : ・ : ・これだけ吸っても、まだあふれてくるんだもん」 「はあう 5 」 しゅうち 羞恥に顔を覆う瞳が初々しい せつふん 僕は、せきたてられるように接吻を再開する。 : く・ : ううん : : : ふ ! 」 「きゃ一つ : 鼻にかかったような声。 こちらが愛撫するごとに、下肢は敏感に反応して波打つ。 不意に、今までとは異なる種類の痙攣が走った。 数度、身体がビクンと揺れると、瞳の呼吸が少し荒くなっていた。 そして、妙に可笑しそうに告げる : イっちゃった : : : みたいー 「あはは : 「え、あれだけで ? 」 四 6

3. 星空ぷらねっと

既に大学生の天子部長も、わざわざ見送りに来てくれた がんば 「頑張れよ」 「はい ・ : 私たちの知らない世界を、その目で見てこい。そして、話を聞かせ 「うむ、 相変わらすの仏頂面。 その表情を一瞬だけほころばせてくれたのが、僕は嬉しかった。 在校生代表 ( ? ) のゆかりちゃんは、 瞳ちゃんは、あたしが責任を持って、ラヴな関係になっておき 「心配しないでください。 ます ) 」 このコはこのコで、相も変わらぬ際どい冗談を飛ばしてくる 僕も、調子を合わせてみた。 「でも、変な虫が近寄ったら、ちゃんと追っ払ってよ」 ッ 「任せといて、ま・あ・く・ん ( はあと ) 」 このコにやたぶん、ロでは一生勝てないな。 章 . レ - 」冂ノリ , ロノリをリ .. 冂ノ日ノ 発車音がホームに響き渡った。 「ヘイ、マサキ、そろそろ乗らないとまずい ろ ! 20 /

4. 星空ぷらねっと

第 4 章望遠鏡 「あ】、オリオンく】んー 転んだ拍子に瞳の手を離れてしまった望遠鏡は、大きな放物線を描いてーー天美大用水 「ダメーっ ! 」 必死の懇願は、一際大きい水音でアッサリ拒絶された。 「あーん、わたしの望遠鏡うーっ 瞳の表情が、見る間に失望の色に染まっていく。 一瞬絶句してしまう僕を振り向き、彼女はこの世の終わりのような顔で呟いた。 「・ : ・ : 結構深いんだよね、ここ ? 」 「う、うん、まあ : : : 」 : うう、せつかく買ったのにー」 「はう : 「あ、ちょっと : そして、僕が止める間もなく、肩を落としてトボトボと歩いていった。 あ、哀れすぎる ! あんな哀愁たつぶりの後ろ姿、見たことないぞー それにー・ー僕が何も言わないうちにあきらめるなんて、早すぎるっちゅ 1 にー

5. 星空ぷらねっと

「 : : : そんなに恐い人なの ? ガックリとうなだれる僕を見て、瞳が不安そうな声をあげる。 「せやなあ : : : 恐ないゅーたら、果てしなくウソになるさかいなあと、慎太郎 「特に、幽霊部員には当たりがキツィんちゃうか ? 「そ、そうなんだ・・・・ : 」 「・ : ・ : やつばり帰る。瞳、ゴメン」 「あー、だめーっー 「放して許して見逃してーえ ! 」 しがみつく瞳と、哀願する僕の姿に、慎太郎は大喜びである 「わはは、もう尻に敷かれとるんかー ! 」 「賑やかだな」 「そらもうアンタ、正樹は戻ってくるわ、星見さんはおもろいわで : 背後の声に振り返った慎太郎はーーその場で直立不動の姿勢をとった。 部「ぶつ、部長っ ? 」 天「うむ」 章ーーー出た。出てしまった。 にのみやてんこ 第天文部部長、一一ノ宮天子先輩。 3

6. 星空ぷらねっと

「どわっ ? 」 いきなり僕は、血相を変えた慎太郎に胸ぐらをつかまれる 「お、お前、どっから現れた ? 「やかあしゃーっ、こンの裏切り者があ】っ ! ( グラグラグラッ ) 」 「うおつ、おつ、落ちケッ、じゃなくてつ、落ち着け、慎太郎 ! 」 「これが落ち着いとれるかーっ ! 」 「はあ ? な、なんだよ、いったい ? 」 僕は必死に、慎太郎の手から逃れた 慎太郎、ものすごい形相を浮かべていわく、 「おんどれ、いつの間にあない成績上がっとんねん ? 」 ああ、結果発表見たのか 「上がったって : : : 何位くらいだった ? 」 「くかーっ、落ち着き払いよってからにいいい 「ちょ、ちょっと待て、僕は尋ねてるだけじゃないかー 、じめっ子モードに人ってる気がする 次第に腰が引けてくる僕。慎太郎が、 ( 「ホントにまだ、見てないんだよ、僕」 えしき 「けつ、知らんわ ! 勝手に見てこいや : : : うう、これで俺一人部長の餌食決定や 5 」 2

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「海、行こーやー」 終業式の日、『迎賓館』でそう切り出したのは、慎太郎だった。 「海か : : : 別に構わないけど、どーしてまた急に ? 」 「俺かて、楽しい夏の思い出が欲しいんや」 「思い出なら、夏の合宿でもできるだろーに」 「もう : : : 夏合宿に、俺の " 楽しい ~ 思い出は用意されとらんのや : そーいや、期末テストの結果が悪かった慎太郎は、天子部長の " 特別メニュー 決定していたつけ。 そこへ、ウェイトレスのゆかりちゃんが、頼んでいたサ】モンべーグルを持ってきた。 「先輩、あたしも一緒に行っていーですか ? 」 二緒に行く分には問題ないけど : : : でもなあ」 「あ、バイトならだいじよーぶ。 1 泊 2 日くらいなら、休みをもらえますから」 「いや、そーゅーコトじゃなくて : : : 男の旅行に、女の子が一人だけ加わるってのは、何 かと : : : ねえ ? 」 一応は、ゆかりちゃんを気遣っての言葉。 でも、ゆかりちゃんの答えの方が、一枚上手だった。 「だけど、あたしも先輩と、夏の思い出が欲しいんですう ( はあと ) 」

8. 星空ぷらねっと

友愛学園天文部の合宿は、毎年ここを使わせてもらっている。 何といっても最大のポイントは、大砲のような 10 0 センチロ径シュミットカメラがあ 、。真太郎の ること。これで撮影する星雲の写真は、そこらの望遠鏡など比べ物にならな ( ↑ 気持ちも分かろうというものだ。 こうやって世界有数の機材に触れたり、教授たちが研究している最新の天文学を学ぶと いうことは、僕たちにとって非常に有益だったりする。 だが、もちろん天子部長は、そんな生やさしい合宿を許すはずがない 僕たちはすぐに装備を整え、天美山山頂をゴールとする " オリエンテ】丿 と突人した。 「遅れるな、遅れたら死ぬぞ ! 」 「・ : ・ : だってさ」 夜 「もお、死んどる」 の 宿「はつはつは、だらしないなあ、慎太郎君」 : へこましたろか ? 」 章「はつはつは : : : 遠慮しておくよ」 オリエンテー 第 リング観測とは、重い機材を担いでオリエンテーリングしながら目的地へ ン 月 3

9. 星空ぷらねっと

「え ? 」 「起きたら水分だけ補給させといてねー」 そして、さっさと本部へ戻ってしまった。そりや、忙しいのは分かるけどさー 「 : : : まあ、何事もなくてよかったわ。俺、ちょっと担任に報告してくるな」 「うん、頼む」 慎太郎を見送ると、僕はパイプ椅子に座って、べッドで眠る ( 気絶している ) 瞳に向き 直る。 それにしても・ーー瞳も無茶するなあ。 っと一つしょ一つ : : : むにやむにや 「ううん : 何か、気楽な夢を見ているな。 「ううん : : : くらえ、はんまーばーんち : : : 」 アニメの夢 ? 「つ一つん : : : ワタシハカセイジン、チキュウハワレラガイタダイタ : 今度は T2 か。どんなストーリ ーを展開しているのやら。 「ううん : : : じゅてーむ : : : 」 恋愛ものらしい ( しかもフランスの ) 。 「ううん : ・・ : マイナス 4 分、フライトコントロールデータチェック・・・・・・」 128

10. 星空ぷらねっと

ふと気が付くと、瞳が僕を見ていた。 嬉しそ一つに、困ったよ一つに。 瞳はこのことを知っていたんだろうか ? ダメだーー、素直に瞳を見ることができない 僕はわずかに、目をそらした。 直後ーー・一瞬前の映像が、僕の心臓を締めつけた。 今の、瞳の顔ーー異常に真っ青だった ! とっさに、さっきまで瞳がいた場所に目を向ける でも、そこに瞳の姿はない ハタンー・ー何かが倒れる音がした。 「きゃあーっ ? 」 「女の子が倒れたぞー 「だ、大丈夫 ? 章「ど、どうしたんだ 2: たれ 第「誰が倒れたって ? 」 : ねえ ? ねえってばっ 2: 」 757