- つる 逸美の目が潤み、涙が今にも零れ落ちそうだ。 「いや、もう割ってしまったものは仕方ないだろ」 見かねて僕が口を挟む。 い ? これは、あたしの血と汗と涙の結品なんだ 「うるさいつ、部外者は黙っててー よっ ! それをアンタはっ ! あたし、絶対、許さないからねっー ごめんなさい。ごめんなさい : ごめんなさい 琴里ちゃんは、涙でグショグショの顔になりながら、精一杯に謝っているが、逸美は全 く許してくれる様子がない 「ううつ、琴里なんかいなくなればいいんだあー」 そう言って、琴里ちゃんが部屋から駆け出してゆく。 「あ、待って、琴里ちゃん ! 」 僕の声は琴里ちゃんには届かなかった。 を 「あんなに強く言わなくても : : : 」 熱 「だって : : : だって : 幼 逸美も、このトロフィーを余程大事にしていたのか、ポロポロと大粒の涙を流していた。 章 僕は、逸美をなんとかなだめると、琴里ちゃんを捜しに出かけた。 第
その日も僕は、穂乃香さんの手伝いをして日中を過ごした。 「もう境内の掃除は終わっちゃいましたけど、他になにかお手伝いできることありませんか」 やしろ 僕が、お社の中にいる穂乃香さんに訊きに行く。 わたし 「ありがとうございます。私の方の仕事で手伝ってもらえるようなものは今日はもうあり ません。たまには気晴らしに散歩でもしてらっしやってくださいよ」 穂乃香さんにそう言われたので、僕もその言葉に甘えて村をフラフラしてみることにす る。もう学園も終わる頃だから、琴里ちゃんでも迎えに行くとするか : 学園の校庭には琴里ちゃんはいなかったので、その先の中野商店まで足を延ばした。 さては、あそこで買い食いでもしてるのかもしれないな : 中野商店をのぞくと、「いらっしゃい、と奥から瑞恵が愛想よく出てきた。 「琴里ちゃんきてない ? 」 「今日はまだ見ないね」 「あれ ? この時間だと逸美もまだ帰ってこないけど、瑞恵は今日は学園休んだとか ? 僕は、逸美と同じクラスの瑞恵がもう下校しているのが気になって言った。 : お兄さんはなにしてるの ? 」 「逸美は部活だから毎日遅いんだよ。私は帰宅部だもん。 僕はなにもすることがなくて、散歩しようとしたが、行きたい場所も分からないと話した。 ころ 702
これを、私の中に、入れてください」 「私、もう : 僕は、わざとジラして意地悪する ーーのかなあ・ 「ど一つい一つ風にしたら、、 そう言いながら、穂乃香さんの掌の中のペニスに力を加えてビンビンと反り返らせる。 よくそう 穂乃香さんは一度立ち上がって浴槽のフチへと両手をつくと、こちらにお尻を突き出す 形をとった。 「後ろから、してください・ 穂乃香さんは、真っ赤な顔をして必死にそう言う。 と 僕はビンビンに勃起したペニスを、切なそうに後ろをのぞく穂乃香さんに見えるように 遣して、膣ロへとあてがう。 と穂乃香さんの膣口から溢れ出る愛液が僕のペニスの先端に触れて、ヌルヌルとなんとも しいえない感触が伝わってくる。 優 「穂乃香さん、入れて欲しい ? 」 と り 僕は、また意地悪してそんな風に聞いてみる。 うなず 強穂乃香さんは必死でコクリと頷くと、後ろ手に自分で僕のペニスを掴んで膣ロの中へと 章導き入れた。 *J と - っ ヌブッ、と亀頭部分が膣へと滑り入ってゆく。 第 799
くわ まスッポリと咥えた。 液体をベニス全体に擦りつけるように、舌を使ってペニスを刺激しながら、ジュポジュ ボと出し入れしてゆく。 「つつー 僕は、一瞬不思議な冷たさを感じた。 痛くはない しかし、刺すようなひんやりとした感覚がペニスから身体の奥にまで沁み渡ってゆく。 「なにをしたんですか ? 」 「あ、痛くなかったですか ? ペニスからロを離したピーチが言う。 所「ええ、冷たい感じはしましたけど」 場 ペニスはその不思議な冷たさで、フェラチオの感触に酔うこともできなかった。 「なら、大丈夫。これはイソジンなの。これをや「て痛い人だと病気を持「てたりするん 帰ですって」 グ そう言いながら、ピーチはペニスにシャワーのお湯をかけてイソジンを落とし、そのシ ロヤワーの先を自分のロへと持っていき、すすいで吐き出した。 プ「じゃあ、改めて。失礼しまあす」
ポッ、トクトクトクと流れ出てきた。 穂乃香さんは、夢見心地で幸せそうな顔をしていた。 「こんなにいつばい出してくれるなんて : : : 」 僕は、膣口から精液が出終わるのを待って、穂乃香さんの身体をよく洗ってやり、自分 の身体も流して風呂を出た。 至上のひとときだった : そして、この時に言っておかなければならないことがあると思った。 「穂乃香さん : ・・ : 」 穂乃香さんも普通の呼吸に戻り、だいぶ落ち着いてきた様子だ。 遣「はい・ と「今さら改めて言うのはおかしいんですが、僕、穂乃香さんのことが好きです。穂乃香さ しんの生き方をとてもいとおしく思うし、そばにいてあげたいとも思うんです」 優 「ありがとうございます。嬉しいです : : : でも : : : 」 と り 穂乃香さんは、冷静な口調になって続ける。 強「嬉しいですけど、どうぞもうそんなことを言うのはやめてください。牧人さんは東京に まも 章帰らなくてはいけない人。それに私は、この神社を護らなくてはいけないし、妹たちの成 第長も見届けなくてはいけません。だから : 207
・ : 信じてみたかった。 そして、変わりたかった。 上司の言うとおり、有給がある限り、取れる限りの休暇を取ろう。 そして、旅にでも出て、「あの頃のなにか」が取り戻せるかどうか、自分を試してみよう。 そんな風に思えるようになってきた。 九本言ノートを閉じて元に戻そうとすると、その間から古ばけた絵葉書が一枚落ちた。 どこか見覚えのある懐かしい田園風景が写っているその絵葉書は、学生時代に一人旅を していた時に出会った老人が送ってくれたものだった。 所 当時、まだ貧乏学生だった僕は、九州を旅行中にその老人に出会った。 場 列車の中で向かいの席に座った、見るからに育ちのよさそうな老人は、僕のみすばらし まなざ たい格好が気になったようで、僕の方を優しい眼差しでしばらく見ていた。 なか 帰 そんな時に、僕のお腹がグーと音を立てた。老人は、はははと笑った。 グ「あはは。貧乏旅行で弁当も買えないんです ロ 僕が冗談まじりにそう言うと、老人は手提げから大きな桃を三つ取り出して、 プ「よかったら、この桃を食わんかね」 2
僕は、パンティの間から中指を滑りこませて、逸美の茂みに直接触れてみる。 茂みは、愛液でもうビショビショだ。 僕は、その指に愛液を絡めると、一度手を抜いて逸美の目の前に差し出す。 「ほら、こんなに・ : 」 っゆいろ 逸美の愛液に濡れた僕の指が、露色に光っている。 「やあっ : 逸美はイヤイヤと見ないように首を振る。 それでも僕は、その指をどかそうとしない ほお 恥ずかしそうに頬を染めた逸美は、見えないようにするためか、愛液で濡れた中指を、 ロの中に含んでいった。 そして、その指を舌で包みこむように転がしてゆく。 したた 逸美の唇の端から、愛液と交じり合った唾液がタラリと滴り落ちる。 くわ 僕は、逸美に咥えられた指はそのままに、もう片方の手の中指を一度自らのロでたつぶ りと唾液で濡らしてから、再びパンティの中へ這わせてゆく。 みつあふ ちっこう 中指は、茂みの中を分け入り、蜜の溢れ出す膣口を探り当てる。 そこで中指を突き立て、ゆっくりと挿入してゆく。 そうにゆう 月 8
言ったら、お姉ちゃん、大騒ぎしちゃってさ」 まなざ ポーイッシュな少女は、どこかクールな眼差しで僕を 見ると、他人事のようにそう言った。 て一つか : はあく そこで、ようやく僕は、事のしだいを把握した。 僕は、絵葉書の老人の家を捜して、この村に降り立っ たのだった。 しかし、どこまで歩いても同じ風景ばかりで、いくら 捜しても見つからなかった。 その上、もう九月下旬だというのに、夏の最中のよう ひざ れな気温と射すような陽射しで、貧血を起こしたのか意識 残を失って道端に倒れてしまったのだ。 取「お目覚めになりましたか」 僕が思いを巡らせていると、ロングへアの女性が優し 代 きづか 時く気遣うように声をかけてきた。 章「ええ」 わたしたかえほのか 第「申し遅れました。私は天衣穂乃香といいます。この二
僕は、歓迎会の時に教えてもらったことを思い返して口にする。 「 : : : そうです。いい機会ですから、この桃酒の原液を飲んでみませんか ? 」 「原液をですか ? 」 「ええ、この原液は村の人でも飲む機会がないんですよ。特別な人にだけ : そう言いながら穂乃香さんは樽の栓を開け、傍らにあった杯にトロリとした濃厚な液体 を主、三。 手渡された杯の中には、ピンク色をした液体が濃厚な芳香を放っている。 の 匂いを嗅いだだけでも、頭の中がしびれてくるようだ。 な穂乃香さんが僕をじっと見つめている。 わ飲むかどうか試しているような気がしていた。 変 これを飲んだらどうなるのだろう ? と の ええい、どうにでもなれえー。 も る 僕は杯の中の液体を一気に飲み干した。 わ 変舌の上を通り、鼻に抜ける強い桃の匂い グ食道を通り、胃へと落ちていくのが分かる。 ロ 「かはあ : : : すごいですね、これ」 なんだか身体の芯から熱い炎が噴き上がってくる。 工 からた せん かたわ 喉が焼けるように熱い。 のど 幻 1
白い肌の上に射精を繰り返した。 泰子先生は虚ろな目で僕を見上げる。 目を下ろすと、彼女の身体の上には自分でも驚く量の精液が飛び散っていた。 彼女は、ペロリと出した舌で、僕のその白濁液を舐め取ると、ふふふ、と笑った。 「ごちそうさまでした 「 : : : お、おそまっさまでした。 まぶた 精液を放出して一気に睡魔が襲ってきた僕は、彼女に寄り添って少し瞼を閉じた。 どのくらい経っただろうか、僕が再び目を開けると、すでに服を着た泰子先生がまだ裸 のままの僕を揺すっていた。 「そろそろ起きないと : 「はあ。あ、あれ、僕 : : : 」 動転する僕に、泰子先生はひどく冷静に言う。 「あんまり遅いと穂乃香ちゃんも心配するから」 そう言って、僕に服を手渡す。僕は、そそくさと服を着ながら弁解する。 「その、なんていうか、初めて会ったのにこんなことになってしまって : : : 」 「いいのよ。久しぶりで、気持ちよかったし。誘ったのは私なんだから気にしないで」